～KissHug～

素良が立っていた。

「おいで・・・」
手を差し伸べた。

「情けないでしょう・・・
新しい恋にもうそっぽむかれちゃった。」

私は、胸を手で隠しながら
立ち上がった。


「どうした？」

「下着つけてないから。」

「あ、そっか。うちにないもんな」

「千鶴さんのないの？」

「…お、あるある…ってないよ。
俺は、もっぱら千鶴の家がいいんだ。
メシ食べさせてもらうから。」

「素良は、千鶴さんと…
どんな関係？」

「いきなり、なに？」

「なんとなく聞きたかったの。」




「あいつ、迎えに来たよ。」

「うん。聞こえた。
今は会いたくない。」


「女か？」

　　素良には言えない・・・・

「千鶴も何回も泣いてたな～
あいつもてるんだよ。かっこいいだろ？」

　　千鶴だよ

「能天気・・・」

「何？」

「何でもない・・・」


「ぷーちゃんも耐えなくっちゃ。
芳樹を好きなんだろ？」


「私は、絶対許せない！！」

　　千鶴っていうのが絶対イヤ・・・


また、悲しくなってきた。

「全部、素良のせい。」


「俺？」



「私、罰当たったんだもん。」