~KissHug~
携帯が鳴った。
驚いて見てみたら親父からだった。


はらわたが煮えくり返った。
俺はこれからも
愛されず邪魔者扱いされて
生きていくのか?

愛するものを
芳樹にうばわれていく人生で

あいつとずっと付き合っていくのか?


衝動的にカッターを手首に
当てても怖くてその先に進めなかった。


生きている意味がないのに
臆病だから死ねない


歩来のアドレスを出してみた。

会いたい

最初は、少し楽しんでいたはずだけの
歩来との関係だった。


長く好きだった千鶴より
今会いたいのは歩来だった。
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