~KissHug~
「それじゃここで俺にキスしてみろ。」


「ここで?」

「そう、素良の前で。」

「気がおかしいわ!!
どうして?人の前でそんなことするの?
芳樹どうしちゃったの?」

「おまえのせいだ!!」

そう言って
芳樹は、私を引き寄せた。

「やめてよ・・・」


素良が下を向いた。


「おまえらが俺をこんなんにしたんだ!!
俺は、歩来を絶対にはなさない。
おまえが、歩来にちょっかい出すなら
俺は歩来をめちゃめちゃにするからな」



ぞーっとした。


あの元気で明るくて
働き者でまっすぐな芳樹は
どこにいってしまったんだろう


あの芳樹は偽りで
これが本当の芳樹だったのか?

それが私のせいだというなら
私はあのまっすぐな芳樹を
ここに戻さなければいけない

芳樹に救われたことが一杯ありすぎるから


あの芳樹が
本当の芳樹だと信じたいから
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