~KissHug~
受験の半年前
治樹は急に落ち着いた。
あんなに荒れていたのに
急にまじめになった。



勉強はもともとできる治樹だった。
志望校は、ここで一番の
進学校だった。


「K高狙うから。」

両親に伝えた。
両親は今までの苦労を思って涙した。


家族をひっかきまわして
治樹は何事もなかったように
普通の生活に戻った。


そんな治樹を
陽介は許せなかった。


そんなごちゃごちゃも治樹には
なんの影響もなかった。



陽介は来年の自分と重ねて
ものすごいプレッシャーだった。

K高の制服を着て
学校に通う治樹が眩しかった。


そんな治樹を影から目で追う春江は
幼馴染の相棒ではなく
恋する目になっていた。
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