~KissHug~
「どうしてたんだ?」
治樹は二人になった時
春江に聞いた。

「この様子でわかるでしょ?
苦労してるわ。」


「治樹~」
雅恵の声がした。

「あら、春ちゃん。
おばさんは残念だったね。
もうおちついたの?」

「うん。
とうとう一人になったけど
仕事一本で生きていくわ。
今こっちで働くところ探してるの。
もう、母も祖母もいないし
住み慣れたとこで
生きていきたいから・・・・・」


治樹に話しているようだった。


「昔みたいにたまに会ってね。」

「奥様は、専業?」

「うん。治樹が夢をかなえられるように
サポートしていきたいから。」

「ごちそうさま」

二人はケラケラ笑った。


何も知らない雅恵・・・・


雅恵をはさんで見つめあう
治樹と春江だった。
< 322 / 451 >

この作品をシェア

pagetop