先生の彼女が私っ!?
放課後補習!?
季節は春。無事に第1志望校に合格した私は入学式の日に恋に落ちた―
「おーい。外山ー。聞いてるかー。」
先生の声でハッと我に変える。周りをキョロキョロと見渡すと、みんな私を見てクスクスと笑っている。
「お前のことだ。外山。
」
バシッ!
「イタッ!」
そこら辺にあった教科書で叩かれた。
「先生!痛いじゃないですか!」
「お前がボーッとしてるからだ。」
少し呆れた様子で私を見ながら喋っている彼は社会科の先生で私たちのクラスの担任の神谷 淳先生。
私がこんなアホなことをしているのはカッコイイ神谷先生に見とれているから。
私は神谷先生に恋をしてしまった。もう半年ぐらい経つかな?
「そんなんで、お前は高校生の自覚はあるのか?」
「そんなこと言ったって…」
先生がカッコイイから…
キーン コーン カーン コーン‥‥
終了のチャイムが鳴り響く。
「ほらみろ。外山のせいで。」
「ええッッ!?私のせいですか!?」
そんなコントのような会話をして先生が颯爽と教室から出ていくのを眺めていると、先生があっ!っと声を挙げ振り返った。
「外山。お前、今日の放課後補習な。」
「えっ!?何でですか!?」
「何でって…お前、自分の社会科の成績、分かってるのか?」
先生が呆れたように言葉を返す。
「うっ…痛いトコを…」
そう、私は先生に見とれているせいで話を聞いていないため成績がダントツで悪い…(苦笑)
「というわけで、放課後に生徒指導室に絶対来いよ。じゃあな。」
「ちょっと!先生!」
うぅ…大切な放課後が…(涙)
「やったじゃん!怜!大好きな神谷先生と放課後!2人っきりだよ!」
「でも、見とれてちゃダメだよ。怜ちゃん。」
1人で落ち込んでいると親友の捺美と梨穂が慰めに来た。