ダイアリー
9月


20**年 9月6日(月)

今日、仕事から帰ってきたパパがすごく狼狽してた。
私はすぐにパパに理由を聞いた。
最初はなんでもないよって私を安心させようとしてたけど、パパの様子が変なのは、誰が見ても明らかだった。
しばらく無言だったパパも諦めたように口を開いた。
会社で横領して、そのことがバレそうなんだ。と、頭を抱えて呻くような声でそう言った。
どうしてそんなことしたのって聞いたら、ママに脅迫されてたって。
私との関係について…
そのことで脅迫されて、お金が払えないなら私との関係を会社にばらしてやるって。
でもお金さえ出してくれたら、誰にも言わないし、私もパパに返すって言われて、パパは必至でお金をかき集めたんだけど、それでも足りなくて会社のお金に手を出してしまった。
そう説明したパパに私は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
だって私がもっと早くママにいなくなってもらってれば、パパはそんなことしなくてよかったかも。
ゴメンね、パパ。


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