愛される星

ゆっくり歩いて、公園までたどり着く。


真ん中にある湖すら、しぃちゃんの面影を匂わせた。


「野乃華…
ベンチに座ってるのってもしかして…」


石垣さんが座っていた。


日曜の昼間、一人で座っていた。


「帰ろう。 石垣さんだって、私達を見たら辛い事だってあるでしょ。」


「そうだな。そうしようか。」


帰ろうとした時、後ろから声をかけられた。


石垣さんだ。


振り返ると、しぃちゃんといた頃の石垣さんがいた。



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