愛される星

「椎菜がいなくなった日……」


ベンチに3人で腰をおろすと、石垣さんが話始めた。


「僕が悪いんだ。椎菜は一つも悪くないんだ。
あの日、昔付き合ってて結婚の約束をしていた人が急に訪ねて来たんだ。」


石垣さんの話しはこうだ。
昔の女が急に現れた。
その女はこう言った。

「私には、凌しかいないの。お願い。寄りを戻して欲しいの。」


「急に現れたと思ったら何を言い出すんだ。
その要望には答えられないよ。僕には愛する大切な人がいる。悪いけど、帰ってくれ。」


女は食い下がらなかった。



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