愛される星

住所と地図を書いた紙を渡して、凌とは駅で別れた。


「待ってるね。」

「急いで行くから、希幸と二人で待ってて。」

「うん。
一番星目指して来てね!」

「一番星?」

「そ。 来たらすぐわかるよ。」

凌は少し戸惑った顔をしたけれど、希幸と二人でその意味を隠し通した。


私と希幸が暮らした全てがあの街のあの家にあるから。


これからは、凌と希幸と3人で星空を見上げられるんだね。



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