愛される星

見てくれは良くはなかったし、金持ちでもない。


ただ、彼は少し淋しげな目をしていた。


嘘はないと思っていたし、これが真実の恋なんだとも思っていた。


彼は私と結婚を考えていると言った。
好きだったし、そうなる事を微かに望んでいた。


未熟だったなぁ。


付き合って半年。


彼は既婚者だという事を知る。


真夜中の着信は知らない女の怒鳴り声だった。


「うちの旦那をたぶらかしやがって、泥棒!」


私は動転した。


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