愛される星
ホステス達は、私に対抗心を燃やしていたみたい。ママが言ってた。
けれど私はホステスじゃないから、そんなの気にしなかった。
楽しかった。
みんな笑っている。
「しぃちゃんの唄う歌は、やっぱり寂しいね」
横から割って入ってきたのが石垣さんだった。
「そんなつもりで歌を書いてるわけじゃないよ」
どうしてもこの人にはツンケンしてしまう。
心の中を見透かされるのが怖かった。
だからと言って、石垣さんは見下す感じでもなく、ついでにいい男だった。