愛される星
「しぃちゃんの歌が聞きたくてさ。」
彼は私に笑顔を向けた。
(けっ。キザな)
そう思いながらも、何故かホッとしたような気持ちになった。
「あなた普段何してる人?」
カウンターの隅に座った彼に聞いてみると、
「僕は普通のサラリーマンだよ。」
自分を飾らない喋り方で返した。
「あらら〜しぃちゃん、本当は石垣さんの事気になってたんじゃないの〜〜?」
「うるさいよママ!そんなんじゃないってば!」