愛される星
「ただいま」
その言葉は当たり前の言葉のようにして、とても待ち遠しく、愛しい。
「おかえり」
この言葉が持つ強さと優しさは、人を癒すものだと思う。
このやり取りが楽しみだった。
「しぃちゃんて、最初の印象と全然違うな。」
私と石垣さんが付き合い始めて、半年がたった土曜の夜に、スーツのネクタイを緩めながら彼が言った。
「どんなふうに? 付き合ってるうちに、私変わっちゃった?」
「うん。随分と変わったね。」
「悪くなった…?」
不安が一瞬脳裏をかすめた。