愛される星
「そういえばさぁ。
しぃちゃんはいつまで僕の事を《石垣さん》て呼ぶ気?」
付き合って11ヶ月も過ぎた、日曜の朝に思い出したように石垣さんが言った。
「は?」
「だから、そろそろ出会った頃の呼び方じゃなくてもいいんじゃない?」
あれ?
気付かなかった。
言われてみれば、私はずっと彼を石垣さんと呼んでいた。
「そうだね。石垣さんだけど、石垣さんじゃなくてもいいんだよね。」
「しぃちゃん気付くの遅いよ。」
石垣さんが笑って私に期待の眼差しを向ける。
「ん?」
「ほら」
「ん〜?」
「早く」
んんん〜…