ゆびきり



いた…。



葉子と淳は、葉子の家に向かう途中の公園に入っていくところだった。



ここまで来たはいいけど、何て言えばいいんだ?

淳の告白を邪魔していいのか?


ああもうわかんねーよ!


今まで本気の恋なんかしたことがない俺は、考えたってわかるわけがない。

俺には、ありのまま行動するしか道はないんだ。



俺が近づいていっても、2人は気づく様子がない。



「俺、葉子ちゃんのこと好きなんだ」


俺の耳に入ったのは、淳のその一言。


その瞬間、俺の体と口は勝手に動いていた。






< 111 / 117 >

この作品をシェア

pagetop