ゆびきり
「仲良くなったから、かな」
その質問に、慶太くんが先に答えた。
あたしが余計なこと言うとでも思ったのかな。
葵は、変なの、って言ってたけど、それほど気にしてないみたい。
「あ!!やっば~い。うち今日当番だ…」
当番の朝ってけっこう忙しいんだ。
朝は日誌と配布物を職員室まで取りに行って戻ってきたら配って。
授業変更も確認しなくちゃいけないし。
「僕手伝おうか?」
あたしが手伝おうとしたら、慶太くんが先に名乗り出た。
「ホント!?ありがとう!慶太さすが!」
優しく微笑む慶太くんに、葵は抱きついた。