ゆびきり

ケンカ。のち、親友




葵とケンカしてから1週間。


結局、一言も話すことができなかった。


体育の時間も葵は、あたしがあまりしゃべったことがない子たちと一緒にいた。



あたしは、いつ許してもらえるのかな。


もしかしてもう、許してもらえないの?



一週間そんなことばかり考えながら、ずっとうつむいて過ごした。





なんだろう。

今日は朝から頭が痛い。

ボーッとして、授業もまともに聞いてないや。



「お母さん、頭痛い」


家に帰っても頭痛が続いたから、仕事から帰ってきたお母さんにそう言った。


「あら、風邪?」

そう言ってお母さんは、あたしの額に手を当てた。


「熱っぽいわね。とりあえず暖かくして寝てなさい」



葵を傷つけた罰かな。



あたしはそのまま布団に入り、眠りについた。




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