初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
「そんな所に立ってないで、こっちに座って。」

上半身を起こしながら
言った。

久しぶりに健に会えて、何だか温かな気持ちになり、自然に笑みが零れた。

「あ、うん…」

少し戸惑った感じの返事をしながらも、健はゆっくりとベッドの脇の椅子に腰を下ろした。

「体、大丈夫か?」

座って直ぐに心配そうに聞いてきた。

「うん、有り難う。
もう大丈夫だよ…。」

微笑みを浮かべ答えると
ホッとしているのが見て取れた。


やっぱり凄く心配を掛けてしまったんだ…

健にこんな顔させてしまって、私は何て馬鹿なことをしたんだろう…。

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