初恋愛 ～ブルーグレーの瞳～

いつもの様に木陰に来ると、先輩達が花壇の水撒きをしていた。


「ねぇ、凛ちゃん、一緒に水撒きしよ。」

ひまわり先輩が微笑みながら話しかけ、私の手を引き一緒に水撒きを始めた。

最初はやはり少し緊張していたけど、タクト先輩がオチャラケて、それに洸先輩がツッコミ入れたりしているを見て、皆で笑っているうちに、
私も自然と笑っていた。


そのうち水の掛け合いに巻き込まれ、皆でキャッキャと騒いでいたら

「あ、凛ちゃん眼鏡濡れちゃうから、はずしたほうがいいよ。」

タクト先輩はそう言うと、いきなり私の眼鏡を取り、空へと高く投げてしまった。

一瞬何が起こったのか分からず、驚いて固まっている私をよそに、
眼鏡は大きな放物線を描きながら、日の光を受けてキラキラと輝きながら消えていった…

そのまま何も無かったようにタクト先輩は洸先輩とジャレあっていた。