初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
私は、初めての事に、
微かに震える体と、速く高鳴る鼓動をどうすることも出来ずにいると、

先生が、包み込んでいた両腕にギュッと力をいれた。


その時、先生の鼓動も速まり、バクバクと音をたて、包み込んでいる手も僅かに震えているのを感じた。


先生も私と同じ気持ちなのかな?

ちょっぴり安心して、
何だか嬉しくなった。



空が青から赤へと代わりゆく中、二人の重なり合った鼓動が静かな屋上に響いているようで、
今はそれが心地良く、そっと瞼を閉じて、幸せを噛み締めていた。

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