初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
私達の様子を見ていた健の友人さん達が口々に

「とうとう生徒にまで手を出した。」
「昔の健からは想像つかない真面目ぶりだ。」
「手が早いから気をつけてね。」
何だか言いた放題、一頻り言うと、

「また一緒に飲もうね。」

最後に立ち去りながら、加護原佐知さんが言った。


一気に静けさが戻り、
波の音が耳に届くようになると、健はフゥと息を吐いて私に向かって

「煩くてごめんな。」

申し訳なさそうに、苦笑いを浮かべて言ったので
微笑みながら頭を横に振った。

恥ずかしかったけど、
健の事また一つ知ることが出来たし、凄く楽しそうだったから、私、嬉しかったよ…


気が付けば、空は夕焼け
海も赤く染まっていた。

「そろそろ戻ろうか。」

健の言葉に頷き、私達は車に戻った。

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