初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
一度キッチンを使ったから、この前より手際良く料理をすることが出来た。

料理はどれも美味しいと言ってくれて、あっという間になくなった。

片付けを終えると、
そろそろ送るからと、
健は帰りの準備をさせようとする。

私は健の腕を取り

「もう少しいちゃ駄目?」

見上げて言った。

「また今度な」

私の頭をポンポンとして
少し戸惑ったような、
困ったような笑顔で言った。

困らせているのかな?

最近、健はよくこんな表情をみせる

でも…

「どうして?
最近ずっと部屋に入れてくれなかったし、私は少しでも長く一緒に居たいだけなのに。」

少し強い口調で言うと、ギュッと健の腰の辺りに抱き着いた。


瞬間、健の表情が変り

「お前、分かってないよ。」

その声は低く響いて、
言うと同時に、私は床に倒されてた。

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