初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
「そっか~、急に男になった先生が怖かったんだね…

先生の事嫌いになった?」

静かに話しを聞いていてくれていたやっちゃんに優しく尋ねられた。

私は大きく頭を左右に振った。

嫌いになる訳ない…

でも…


「健、私の事嫌いになっちゃったかな…」

不安気に言う私に、笑いながら

「馬鹿ね~、そんな訳ないでしょ。ちゃんと分かっているわよ。
ただ余りに無防備な凛に
少し焦ってしまっただけよ。

でも、凛も、先生は貴方を好きな男なんだということ、もう少し理解してもいいんじゃないかな。」

俯く私の肩を抱いて、
顔を覗き込む様に言った。

私が小さく頷くと、やっちゃんは『健にメールをするから携帯を貸して』と言って、何やら打ちはじめ送信していた。

内容は直ぐ削除していたので分からないが、
『先生心配しているだろうから』って言っていた。

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