初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
「凄いね。」

私の前の席に、後ろ向きで座るやっちゃんに苦笑いして言うと、視線を私の後ろの方に向け

「怖っ…」

ボソッと呟いた。

するとカイくんがやってきて

「リン、君の髪と瞳の色も天然だよね?
綺麗だね…
僕は君を探していたんだ…
君は僕と一緒になるために生まれてきたんだよ。」

あの綺麗な微笑みで、でも真剣に、そう言った。


意味の分からない私はただキョトンとして椅子に座っていると、カイくんは跪き、私の手を取り甲にそっと口づけをした。

えっ!?何…?

固まっている私、怒るやっちゃんをそのままに、黄色い声が悲鳴に変わる中、何事も無かったように涼しい顔で、また自分の席に戻って行った。


何、何なの~、と冷たい視線が刺さる…

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