初恋愛 ～ブルーグレーの瞳～

健の顔見た途端、目頭が熱くなった。

そんな私の様子を見た健は

「どうした…」

驚いた様に言葉を発した。私は、息も絶え絶えに

「あの…、かっ管理人…さんにっ…
頼んで…、あの…直接…あの……早く、こっ此処に来たくて…」

管理人さんに頼んで開けてもらって直接此処に来たことを説明したかったのに、息切れと、何より胸が一杯で込み上げてくる涙をグッと堪えていたから上手く喋れない。


「取り敢えず中入りな。」

健の手が優しく私の肩に触れ、促してくれた。

それだけで堪えていた感情が溢れ出してきて、
ドアが閉まったと同時に
勢いよく健に抱き着いてしまった。


少しよろけ、下駄箱に寄り掛かった状態の健に、
なおも必死にしがみついている私に

「何があった？」

健は、肩にそっと手を置き尋ねた。