初恋愛 ~ブルーグレーの瞳~
「私、自分の事ばかりで
健の気持ちなんて考えてなかった…

ごめんね、ごめんね…」

健の胸に顔を埋め、止め処なく流れる涙で、声も体も震えながら言った。


不意に私の体が浮いたかと思ったら、健が私を抱き上げ、ソファーまで運んだ。

驚きと恥ずかしさで、
いつの間にか私の涙は止まっていたが、心臓が大きく波打ち、煩い音を立て始めた。

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