初恋愛 ～ブルーグレーの瞳～

イブに知る真実

街も人々も、キラキラと輝く、クリスマスイブ。

朝から冷たい空気と、
灰色の厚い雲が空を覆い
予報通り、今にも雪が舞ってきそうだった。


私は、大分前からイヴの夜は手作りケーキと料理で、二人でゆっくり過ごすと言って、既に冬休みに入っていたので、今日は朝から健の家に行って
飾り付けや準備をすると張り切っていた。


やっぱり付き合って初めてのクリスマスだし、
楽しみで、ウキウキしながら準備した買い物袋を両手に抱え健のマンションに向かっていた。


マンションに着くと、
管理人さんが両手が塞がっている私を見てドアを開けてくれた。

健の部屋のインターフォンを鳴らす…

何時もなら間もなくして出て来るのに二度三度鳴らしても出て来る気配がない。

まさか留守？

試しにドアノブに手を掛けて開けてみると、ガチャリと音がしてドアが開いた。