Joker

しかし願いを口にしようとして、少年はある矛盾点に気付く。


だから思うままに、それを言葉に変えた。


「……もう、お……お兄さんは僕の願いを2つ叶えてくれたよね?」

男は笑顔を崩すことなく、チッチッと人差し指を振ってみせた。


「本来叶えられるのは3つまで。だから残りは1つなんだ」

「ふぅん」


まぁいいか、と少年は、今度こそ願いをジョーカーに告げる。


「あのね」


「うん」

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