アネモネの花
だけど、分かったのはその“正体”だけで…


“分かるかな?”


なんて言われても…、莉緒は名前すら言ってなかったし…分かるわけないじゃん。



消すか消さないか迷ったあげく、やっぱり、おせっかいではあったけど、莉緒の為にメールを開き、その続きを読む。


《さなちゃんってさ、サッカー好きなんだょね?俺もサッカー好きなんだぁ。これからょろしくね!》


…わあ。
この小文字メールは、なに…?

――なんか、中途半端すぎる。


これだけで、なんだかドッと疲れが増した気分だった。
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