アネモネの花
莉緒の様子を見ても、彼方くんにはもう興味なしという感じだった。



――というよりも…、


「ねぇ、ナオトくんってさ、彼女いるのかな?」

莉緒が私と麻奈だけに聞こえるよう、コソッと言う。



「え…、は!?」

「ふーん。聞いてみたら?」


驚く私と、ニヤリと笑う麻奈。


「聞けないよぉ…」

…いつもより消極的な莉緒。

莉緒って、こんなキャラだっけ?というくらい。
< 152 / 185 >

この作品をシェア

pagetop