アネモネの花





『…あるよ。手術だろ?』


少し間が空いて、紘人は静かに答えた。


電話の向こうの笑い声は、私が気付いた時にはもう消えていた。




「…うん。あるんだ…」

正直、紘人は手術が多すぎると思う。



好きなことで怪我してるから、しょうがないなんて言うけれど…



怪我で、サッカー出来なくなっちゃうかもしれない時もあるってこと――


ちゃんと分かってるのかな…?
< 41 / 185 >

この作品をシェア

pagetop