アネモネの花
『大丈夫だって!そんな暗くなるなよ…。たいしたこと無いから心配すんなよ!まぁ、一つ心配事と言えば…』


「え…?」

二呼吸分くらい間が空き、それから紘人の声がした。




『手術ばっかでお金がいくらあっても足りねぇ…』


紘人が“はははっ”と笑って言うと、さっきまでの重たい雰囲気がなくなった。


そして、紘人もいつものに紘人に戻っていた。
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