アネモネの花
私と悠が顔を見合わせて首をかしげているのを見て、


「友達、放置すんなって…」

と言い放った。



先ほどと、大して変わらない言葉。

何度もしつこいなぁと思いつつ、言ってる本人もたぶん同じような気持ちだったと思う。


…私の行動に。




「え…次試合じゃ…」

――試合じゃないんですか?そう、言おうとして、代表の言葉に遮られる。



「ここに連れて来れば良いじゃん」

腕を組んで、淡々として言う。



「えー…」

「えー…じゃない!ほら、早く早く。呼ぶまで戻ってくるなよ?」


私の返答は、嫌な“えー”ではなく、めんどくさいという意味の“えー”だったりするんだけど…


なんでそこまで言われなきゃいけないのか…来た道を再び戻った。
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