アネモネの花
『え…悪いよ』


紘人がこう、答えることぐらい予想はついていた。


「悪いかどうかは私が決める…それに無かったら無駄足じゃん?」


紘人の力になりたい!なんて、そんな大それたことは言えないから、少々強引に会話を持っていく。


『う…でも、無理に行かなくてもいいからな!何かのついでとかで…』

「うん、ついでね」
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