アネモネの花
「でもさ、紘人は見てるだけじゃつまんないでしょ」


「まぁね。今度来る時は混ぜてもらうからいいよ。あ、そういえばサッカーやってるんですか?とか聞かれたなぁ」


一体、いつそんな会話を…!と思ったけれど、そこはグッと飲み込んだ。


いちいち干渉するのも、ちょっとね。

やっぱりウザいとか思われたくないし…。



「まぁ…、」

と、一息置いて。


「スパイク買いのついでに見に来たフットサルは楽しめたみたいで良かったよ」


私はいつもの憎まれ口を叩く。


本当に素直じゃないと、自分でも思う。

だけど素直にしてしまうのは、なんだかやっぱり照れるから。
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