アネモネの花
海の方向を知らないはずの紘人だったが、車をあまり運転しない私が道を知るはずもなく…


「なんとなく、こっちっぽい…」


適当に車を走らせて着いた場所は、大きな駐車場。

ただの大きな駐車場ではなく、目の前にはさらに大きな海。



車を海に向けて止めると、そのまま車の中から海が見える場所だった。

すでにいくつかの車が停まっていて、夜で月の明かりだけなので、中の様子はもちろん見えない。


カップルスポットなのかな…?

そう、思ったら妙にドキドキして、戸惑った。
< 95 / 185 >

この作品をシェア

pagetop