愛心を持つ君に
急いで家をでる。
2人は中学を卒業してからすでに二人暮らしを始めていた。
理由は…後ほど。

開会式は9時30分から。二人がK高についたとき、
時計の針はすで9時40分を占めていた。
「あー実由のせいで遅刻だあ」
「えっあたし?!(笑)」

二人はじゃれあいながらも校門をくぐる。
すると桜の木の下で携帯をいじっている悟がいた。
「あれ悟じゃん!?」
「ぷっ!もしかして悟桃たちが来るまでずっと待ってた…?
 …スルーする?(笑)」

実由もスルーに同意し、二人は
悟に気づかれないように
体育館へ向かう。
「あっ!」

桃と実由は後ろをふりむく。
そこには細い眉毛をぴくぴくさして怒る悟の姿。
「ずっと待ってたんだぞお!」
「ごめんごめん!桃がいけないんだー」
「えっ桃!?(笑)」

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