キミは私のモルモット
「え、いじめてなんか。
そんなつもりはないわ」

「そうですか?
なんか、男を代表して復讐されてるみたいな気分なんですけど」

「そんな…」

「美雪先輩にはお世話になってますし、俺もアルコールには強いですから、やけ酒の付き合いくらいならいつでもしますよ。

でも、分析されるのはちょっとね。

モルモットってのは、あまりいい気分じゃないですよ」

「…ごめん」

私、八つ当たりしてたのかな。

「ホントごめん。

あなたの気持ち、考えてなかった。

だけど、あなたに興味があったのは本当なの。

自分とは違う考えの人って、もっとよく知りたいって思っちゃうの。

同じ立場に立てば、理解できるようになるかもって」

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