キミは私のモルモット
でも今は、そんなことはどうでもいい。

3人目の彼、タカ君はたしか他に呼び名があったよね、なんだっけ?

怜奈が、ニヤニヤしながら、耳元に囁いた。

「カンジ君とリョウ君はいいけど、タカ君には気をつけなさいよ~。
『歩くエロマシーン』なんだから」

そうだった、歩くエロマシーン。

年末の忘年会でも、誰か女の子をお持ち帰りしちゃったとか、怜奈が興奮して話してたっけ。

忘年会は参加しなかったから、私はよく知らないんだけど。

でも入学当初から、彼は女関係の噂が絶えなかった。

告白されればたいていOK、でも長続きせず次々と彼女を取り替えるとか。

私は今まで、彼とはあまり喋ったことがなかった。

ふーん、面白いじゃない。

「タカ君、こっちきなよ」

私は、歩くエロマシーンを呼んだ。

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