キミは私のモルモット
私は2杯目の水割りを飲み干した。

「ああ、なんか、話したらすっきりした」

「そりゃよかった」

タカ君は自分のグラスも空にして、ウェイターを呼んだ。

私のグラスを指して、聞いてくる。

「次は?」

「同じもの」

「ウイスキー。水割りとストレート。あとチェイサーも」

タカ君は近づいてきたウェイターに注文し、私を振り返った。

「さて、俺への尋問は、まだ続きある?」

「もう、いいわ」

「俺に対する興味、なくなった?」

タカ君は、私の目を覗き込むように顔を傾けて聞いてきた。

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