もしもこの先-先生との約束-(仮)
予想通り、期末テスト前には
大量の宿題が毎日出された。
今まで
勉強の仕方が分からなかった私は
先生がくれる宿題を
やればいいんだ!!なんて思って
必死になってやっていた。
だから
やりやすかったのかもしれない。
他の教科も自然に力が入る。
期末テストは中間テストよりも
点数が上がり、
伊藤さんよりも点数が上だった。
「今回のテストでこのクラス内で
10位上がったやつがいる」
先生は淡々と話し始めた。
特等席に座る私は
先生を見上げる…
「誰かは言わないけど
さっき配った個人の紙に
書いてあるから見れば
上がったやつはわかるだろう」
そう言って私を見て先生が笑った
素直に驚いた。
私の紙には点数と
「10↑」 と書かれていた。
ざわつく教室
私は一人、特等席から
先生を見上げて泣いてしまった。
泣くほど嬉しくて
これからも頑張ろう
先生を信じよう。
心に決めた瞬間だった。