もしもこの先-先生との約束-(仮)
残る何人かと先生と私は
準備室のドアの前に立つ
ガチャガチャ...
先生が準備室のドアの鍵を開けた
「前の方に座れよ〜」
みんなそれぞれ席に着く
「どこに座ろうかな…」
私は一人、悩んでいた
その時、いきなり後ろから両手で
肩を捕まれ、そのままドア側の
一番端の席に座らされた。
犯人は先生。
そして
私の耳元に近づいてきて
「今日時間大丈夫か?」
と聞いてきた。
なんだかきゅ〜んってなって
何も考えずに“はい”
とか言っちゃって…
先生は笑って
「じゃあお前らはこれ」
準備していたプリントを
生徒に渡しに行ってしまった。
「森岡は何かやるのある?」
「ないです」
「じゃあ、大事なのは単語だから
これ覚えて、
少ししたらテストするから」
いきなり?!
さっきの先生とは違う
“先生”だった。
何か違う
先生が気になって仕方ないけど
先生は普通な顔をしてる。
気持ち切り替えなきゃ。
英検、英検…
渡された単語ばかりが書かれた
プリントを見てそれを
ノートに書きはじめた。