もしもこの先-先生との約束-(仮)

初めて先生の車に乗った日。


特別な日。


先生は車が大好きで
かっこいい車に乗ってる。

そんな大事な車に乗るのは悪くて
すっごく緊張したけど…


先生は色々な話をしてくれて
私を笑わせてくれた。


彼女の事を聞くと

“別れた”って…


この前、先生と仲のいい生徒が
何人かと話をしていたから
気になってはいたけど
ただの噂だと思ってた。


真実を知って

あの子とはそういう話するんだ…


とか考えちゃって。


なんだか悲しかった。


でも、別れて辛くて寂しいのは先生…


「ちゃんと話出来たの…?」


「したよ」


先生は悲しそうだった。


真相が聞きたくて
聞き始めちゃったけど
かけてあげる言葉が浮かばない。


きっと私がしている恋愛とは違う


大人の恋愛に口出し出来るほど
私が大人ではない


そう考えたら
なにも言えなかった。



「なんかあったら…
言ってください!!」


またとっさに
変なこと言っちゃった...



先生、ごめん。


「ありがとな」


駅に着き、私たちは別れた。


初めて
男の人の車に乗った日だった




健には言わないでおこう。
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