もしもこの先-先生との約束-(仮)
そして
目も落ち着いてきて
私が小学校に入学する年
地元の大学病院に
病院を変えることにし、
それからずっと
変わらず通っている。
周りを見渡せば
お年寄りばかり。
どうして私はここに
いるのだろう…
そう思った日もあった。
でも
幸せだな...
って考える日もあった。
高校に入学し、副担任の先生が
同じ病気なんだと教えてくれた。
私は同じ病気の人に
初めて会ったから
その出来事を喜んだ。
でも
その先生は後天性。
大人になってから
病気にかかってしまった。
しかし私は先天性。
生れつきってやつ。
やっぱり
後天性と先天性は
症状などが違うらしい。
その先生はすでに
片方の視力を失っていた。
その話を聞いたとき
自分は生れつきだから
意識しなくても
自分は病気なんだ。と
それが普通とさえ
思えてしまう程だった。
いきなり病気になり
視力を失ってしまった
先生を考えたら
幸せなんだ。と思えた。
みんなより
見えないことも普通だから
よく見える…
ということを知らない。
視力を失う恐怖が
いつも隣にあるのには
変わりないけれど
世の中にはもっと
辛く、悲しい現実と
戦っている人がたくさんいる。