RealPlayer!‐いじめをする側‐
…考えられなかった。
涙が頬をつたえた。
この涙はなんなのだろう?
「ちょっと泉美!
何泣いてんの?」
恵が言う。
だって…だって
引っ越すと言われて
今までの愛との思い出を
浮かべあげたら、悲しい思い出なんてない。
一緒に話をしていたときも
一緒に下校をしていたときも
いじめてたときも
全部楽しい思い出になってしまうんだ。
でも愛にとっては…
いじめは楽しい思い出じゃなくて…。
そうこう考えているうちに
愛は授業も受けずまま下校していった。
きっと…私にそれを伝えに来たんだ。