暗闇の中の光

朝の日課


わたし【羅乃】は、
今日から海冥高校2年
になる。

成績は自慢じゃないけど
昔から勉強したわけでも
ないのによく出来た。

見た目は・・ごくふつーの
女の子のつもり。

髪はお腹のあたりまで長く

お母さんに、結んでもらうのが
大好きだった。

のに・・・・・。



━━━━・・・・・・━━━━



「お母さん、行ってきます」


お墓の前で
そっと手を合わせた。

数年前から毎日欠かす事なく
続けているわたしの日課。





「いってらっしゃい」

そう言ってくれていた人は
もういない。










< 3 / 19 >

この作品をシェア

pagetop