いつまでも・・・
オレは殴り掛かり
そいつの顔めがけ
蹴りを入れた。
顔面に入り
そいつは倒れ込み
オレは
無理やり立たせ
何度も顔を殴った。
「お前ら謝れや!
ユキに謝れ!」
男二人はユキに
「・・・悪かった」
「お前ら頭たけ~んだよ
土下座だろ~が」
二人共、土下座をして
「すいませんでした」
ユキを抱え保健室へ
カーテンを開け
ベッドに座らせた
制服を脱がせ右肩を見る
大きな青アザが
「ユキ、ゴメンな
オレのせいで・・・」
「大丈夫だよ」
オレに心配掛けないよう
笑顔を作るユキ
ビニールに氷を入れ
ユキの肩を冷やした。
「タクミ先輩の方こそ
大丈夫なの?
殴られた目の上
少し腫れてるよ」
「全然平気だし
痛くね~から」
肩のアザを
優しく指で撫でた。
変に緊張してしまい
「ユキ、帰ろう」
「うん」
誰もいないグラウンドに
映る二人の長い影は
ひとつに重なる。