いつまでも・・・

産婦人科に入り
看護師さんは



「診察室で横になって
どのくらい開いているか
見てみるから」



母ちゃんもユキと一緒に
診察室に入った。



オレは待合室で

ユキの両親に電話を入れた。




看護師さんが



「まだ時間かかるから
一緒に側にいてやって」




「はい」




オレはユキの側に行き
母ちゃんと入れ替わった





「・・・痛い・・・ハァ・・ハァ
タクミ・・・怖いよ・・・」




ユキの手を握り



「側にいるから」



ユキの額からは汗が


汗を拭いて
腰をさすってやった


苦しんでいるユキに
何もしてあげられない



家を出て6時間程過ぎた


ユキの呼吸は荒く



「ハァ・・・ハァ・・・もう・・・
イヤだ・・・ハァハァ・・・痛い!

痛いよ・・・ハァ・ハァ・」




8時間が過ぎた頃


看護師さんが



「じゃ、分娩室に行こうか
ユキちゃん、立てる?
車椅子使う?」




「ハァ・・・ハァ・ハァ
立てます・・・」




ユキを支えて分娩室に入った。



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