お嬢様LOVE

Ⅰ♪スクール・ライフ

side-　雛


私立千華美園高等学校。
私はそこに通う、高校２年生だ。

やっと高校生活に慣れた、そんな気がする。


毎日のように、決まった時間に起き、私は身支度をする。
私の部屋は８階なので、エレベーターで３階に降りる。


エレベーターの扉が開くと、いい匂いが漂っていた。
私は目の前にセットされたテーブルに腰掛けると、シェフが料理を持ってきた。

「お早う御座います、雛様。今日もお早いですね」
「お早う。いつもと変わらないわ」

私はシェフが持ってきた料理を食べ始めた。やっと気づいたのか、他のシェフも挨拶をし始める。

「お早う御座います」
「お早う」
「雛様、こちらがデザートになります」
「ぇぇ、有難う。そこに置いてくれる？」
「雛様。お食事がすみましたら、２階にお越し下さい。ヘアメイク、ネイリスト、メイク担当者がお待ちです」
「分かったわ」

私は、社長と芸能人の間に生まれた一人娘だ。
お父さんが車会社の社長。
お母さんが若いころからデビューしてた女優さん。
モデルとしても活躍している。


・・・・・・本当に、私は幸せだなぁ。

つくづく、そう思った。


「ご馳走様。片付け宜しくね？」
「はい、もちろんで御座います、雛様」

私は美味しかった料理の後片付けを頼み、２階に下りた。
エレベーターの扉をでて、まだパジャマ姿の私は、丸いドレッサーの中に入った。

「あ、雛様。今日の制服はこちらです」

そういって、スタイリストは綺麗にかけられた制服を指差した。

「着替えるから、出てくれる？」
「はい、失礼いたしました」

スタイリストは、ドレッサーを出た。
学校の制服は、一言で言うと、可愛いよりも、清楚なカンジだ。